若手コンサルの仕事術 いち早く「自立・自走」できるようになるには?

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このシリーズでは、若手コンサルタントが実践している仕事術についてご紹介します。

今回お話を聞いたのはLTSの、宮ノ腰陽菜さん(コンサルタント2年目)と、坂口沙織さん(コンサルタント6年目)です。組織の中でより早く、自立し自走するには何をしたらいいのか。お話を伺いました。

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基幹システム導入PJを中心に、IT導入PJにおけるユーザー側タスクの支援に一貫して携わるビジネスアナリスト。構想策定から導入後の運用安定化支援まで、システム導入のライフサイクル全てに関わる。Scrum Alliance認定スクラムマスター(CSM)。

宮ノ腰 陽菜(LTS コンサルタント)
建設コンサルティング企業様向けプロジェクトにて、基幹システムの運用保守PJに従事。開発管理、ヘルプデスクの領域を中心に、業務支援と業務改革に取り組む。社会課題解決への関心も高く、障がい者との協働にも携わる。

対談(より早く自立し、自走するには?)

近道は「とにかく人に聞くこと」

坂口

宮ノ腰さんは、キャッチアップってなんだと思いますか?

私は宮ノ腰さんと同じプロジェクトにいましたが、新しいことに出会った時のアプローチの仕方(=キャッチアップ)がとても上手だなという印象がありました。

坂口

何か意識していることや、秘訣などあれば教えてほしいです!

宮ノ腰

キャッチアップにはいくつか種類があると考えています。

1つ目は、お客様の組織や企業、業務に関すること

2つ目は、他のプロジェクトにも共通するコンサルタントとしての一般的な知識

アコースティックギターセットその知識をどのように使って実際にプロジェクトを進めていくかということ

宮ノ腰

1つ目については、資料を読んだり会議に出席したりして徐々に分かっていくことが多いですが、それに加えて分からないことはとにかく聞く、ということを大事にしていました。

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アサインされてすぐは、毎日30分先輩に質問する時間を取っていただき、その日に分からなかったことや聞きたかったことを教えていただいていました。

そして、聞いたことはすべて紙でメモしていますが、これまで6冊分ぐらい書き溜めています。

坂口

6冊?!すごいですね。

画像1:宮ノ腰さんのノート
宮ノ腰

ただ、聞いて理解することと、自分がそれを誰かに話すことは違うなと思っています。自分ひとりでは知っているつもりになってしまい、後で足元をすくわれることがありますから…。

そうならないように、理解したと思うことは、自分の言葉に直して反芻し、先輩に確認していました。

坂口

特に上手だな、と思うことは、単純にわからないことを聞くのではなくて、仮説とセットで「自分はこういう理由でこう思っていますが合っていますか?」という質問をしてくれるところなんですよね。

坂口

仮説が立たなくても、話をしたことに対して「それはこういうことですか?」と一つ先へ展開して質問をしてくれるので、こちらとしても理解度を把握しやすい。何が理解できていなくて何を補填しなければならないのかが明確で、無駄なくキャッチアップできたと思います。

宮ノ腰

本当に、とにかく、聞く!でした。

宮ノ腰

現在、リモートワークでプロジェクトメンバーと会うことはありませんが、非業務でのコミュニケーションが多ければ、業務中に何かを聞くということの障壁がなくなるのかなと感じています。

先輩に質問した際に、レスポンスが迅速なのもありがたかったです。

坂口

聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥。といいますが、アサインされたメンバーが求められていることは2~3か月後に自立して走っていけることだと思うので、「質問をすることで上司の時間を取ってしまう」と思っている人がいたら、それは気にしないでほしいです!

坂口

2~3か月後に自走するために、上司を含むあらゆるリソースを活用してほしいです。困るのは、そこで遠慮して質問をしないことで、2~3か月後に自走できずにチームとしてのバリューも出せなくなることなんですよね…。

坂口

なので、キャッチアップをするときは、短期的ではなく先を見据えた長期的な目線で取り組む、という前提の擦り合わせが大切ですね。

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宮ノ腰

最近考えているのは、ロジックが分からないのか、そのロジックを補強する要素が足りないのか、が分かったら自分の理解を深めるために必要なことが分かるだろうなということです。

宮ノ腰

考える道筋は自分の中にできているか、道筋を進むのに必要な情報は何かボトルネックが何か、を明確にすることで、キャッチアップにも使える「仮説を立てる」というスキルを磨くことができると思います。

それを身に着けるために、どうしたらいいのだろうというのが最近の悩みです。

坂口

確かに、仮説検証はキャッチアップに使える。というか実際に使っていますし、キャッチアップは、コンサルタントのベーススキルの総力戦で戦わなければならない場面なのかなと思っています。

その仮説検証を含む、ベーシックなコンサルタントのスキルを磨くことが、キャッチアップ能力の強化にもつながるのかもしれないですね。

坂口

キャッチアップする人自身が「自走できるエンジンを積んでいる」ことも大事かな、と思います。新卒研修で、人事部長が言っていた言葉ですが(笑)。

坂口

そういう人は、自分でキャッチアップできる能力(=必要な情報の取り方)を鍛えることができる人だと思います。釣りで例えるなら、魚を釣ってあげるのではなく、釣り方を教える、というイメージです。

コンサルティングという仕事は一生キャッチアップ、だと思うので。

宮ノ腰

一生キャッチアップですね。

あとは、キャッチアップを始める前に、事前に期待値やゴールを設定したことも良かったと思います。この1年でこうなる、この2~3か月でこうなる、という目標を立てると、そこに逆算して自分がやらなければいけないことを抽出できるので、目標設定は大事だと思います。

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プロジェクトによっては、人の入れ替わりが激しいことが前提とされているので、キャッチアップの環境が、ある程度整っていることもあります。

何人もの人が入ってきてキャッチアップをして自立していく過程を見て、道筋をこうしたほうが効率よくできるかな、と考えるメンバーもいます。

坂口

ナレッジがたまり資料が膨大になっているプロジェクトでは、どこから手を付けていいのか分からなくなりやすいので、できるだけフォローするようにはしています。

宮ノ腰

私がアサインされたのは、資料がたくさん蓄積されているプロジェクトだったので、一番初めに何をしたらいいのかわからないというのが最初の壁でした。

概要は教えてもらえますが、メンバーはみんな忙しいので、自分で計画を立て進める必要がありました。

宮ノ腰

覚えることが沢山ありますが、ある程度の情報量になると、お客様とこのプロジェクトを契約してから、今に至るまでの流れ・シナリオを自分で立てていくことができるようになります。

それを先輩に確認して、齟齬をつぶしていきました。

坂口

実は、最近アサインの変更があり、まさに、私もキャッチアップに苦戦していて…。

キャッチアップというのは結局、自分の中にすでにある知識と新しい知識を紐づけていくことなんだろうと思っています。

坂口

これって、あの時で言えばこれだな、とか、LTSでいうとこれだな、と置き換えができるときは、自分の中で理解が進んでいると感じるんですよね。

でも、紐づけることができなくて、浮遊したままの知識が増えているんです。

宮ノ腰

全く苦労されているようには見えないです…(笑)。

坂口

自分がやったことのない領域や内容のプロジェクトに出会ったときは、知識を体系的に紐づけるベースができておらず、効率の良いキャッチアップができないなと思います…。

坂口

自分の中できっとこうだろう、という思うことを確かめていく仮説検証という作業も、キャッチアップの一つだと思います。きっとこうだろう、と思うことを補強する情報をつかんでいく感じです。

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でも、仮説すら立てられないということもあるんです…。そもそも仮説を立てるのに十分な情報がなかったり、少ない情報で立てた仮説がすぐに崩れたり。

全然前に進まないよ…。というのが苦悩ですね。

坂口

ひとつマネージャーが教えてくださったのは、仮説を立てるための情報収集と仮説を検証するための情報収集は分ける、ということです。今何のために情報を集めているのかというのは、意識することが大切だなと思います。

宮ノ腰

これまでやってきたことと大きく変わったということもあると思いますが、本当に苦労されている姿が想像できないです。

キャッチアップのスキルって業務のスキルとはまた違うのかなと考えています。

現場での即戦力になるには、1つのことを極めよう

坂口

あと、即戦力になる一番の近道は「1点突破すること新品タグ 未着 Gauze# ガーゼ オリジナルプリントフリルプルオーバーこれは自分が一番詳しい!と思えるところをつくることです。

そうすると、信頼関係ができてきて、周りの情報の還流も良くなると思います。

宮ノ腰

それは最初から言われていましたね。

坂口

宮ノ腰さんがアサインされたばかりのころ、キャッチアップの一環として、プロジェクトに関連する記事を要約したものを日報に書くことを週に3回、半年くらい続けていたんですよ。

それが本当にすごいなと思っていて、それを読んだメンバーも勉強になっていましたよ。

宮ノ腰

1年目は読む・聞く・書く・話す、のどれかを強化してほしいと言われ、取り組み始めたものです。要約したものは本ではなく、短時間で読むことができるネットの記事です。

宮ノ腰

正直、大変でした(笑)。

でも、それで一般的な知識を得られたので、情報と情報のつながりが見えるようになってきました。

坂口

本当にすごいですよね。自分にはできないです(笑)。

思い描いた未来の自分に追いつくためのキャッチアップ

宮ノ腰

長期間同じプロジェクトに所属すると、現状に満足してきてしまうのか、コンサルタントとしてのベーシックスキルを磨いたり、自分の興味のある分野の勉強を進めたり、というのを怠ってしまうんです。

将来に向けての投資でもあり、大切なのはわかっているんですが…。

宮ノ腰

坂口さんはどうされていますか。

坂口

目の前の仕事をこなしているだけでは、コンサルタントとして足りないところが出てくると思うんです。

価値を生むための作業と、それをやるための勉強では、取り組みやすい目の前の「価値を生むための作業」に力を入れてしまうのは普通だと思います。

坂口

意識的に最短で最大のバリューが出せて、残りの時間で自分のための勉強ができるのが理想ですよね。

私は、いつも定時で帰る、を心掛けていますよ!

宮ノ腰

いつも定時で退勤していたのは、そのためなんですね!

坂口

もちろん、それはお客様の協力もありましたよ。

坂口

個人的にアジャイルに興味があって、あちこちでアジャイル!アジャイル!と言っていると詳しい人だと思われて人が集まってくるんです。そうすると、やばい勉強しなきゃ、と追い込まれますね(笑)。

追い込まれて必死に勉強して詳しくなれるんですが…結果オーライですね。強行突破手段でもあります(笑)。

坂口さんが執筆する「アジャイルアプローチへの挑戦」

宮ノ腰

そうなんですね(笑)。

私は、特に在宅ワークだと、時間をしっかり区切ることができず、だらだらしてしまいます。

坂口

そうですね。長時間働いたからといって、いいというわけではないんですよね。

長時間勤務するとどうしても頑張っている気になってしまいがちですが、生産性やバリューは下がる。完全に悪循環になっていると思いますね。

坂口

短い時間で最大のバリューを出すことができるのは、自分がどれくらいの時間働いた時なのか、きちんと知ることが大事かな、と思います。

マネージャー層が考える「キャッチアップ」

「顔を合わせて、言葉を交わして、ステークホルダーを良く知ること」 H.Kさん (LTS 副部長)

itosyun様専用プロジェクトは人が動かすことである以上、人が大切です。資料から得られる知識は、ベースとしては大切ですが、あくまでも資料です。プロジェクトは、そもそも違う考えの人たちの集まり、といった状況です。

顔を合わせて、言葉を交わすステークホルダー一人一人のことを良く知るということは、急がば回れで、後々の判断や効率化が図れると思います。

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「分からないことは、どんどん聞く!姿勢が大切」 堂本 純輝さん(LTS 部長)

私がキャッチアップにおいて大切だと考えているのは「分からないことは、どんどん聞く!」という姿勢です。先の対談の中でも、話が出ていましたね。

既存資料を読んで、概要や状況が全て分かるプロジェクトはまずありません。なので、分からないことはメンバーなどの周りの人に聞きましょう。プロジェクトの状況によっては聞きづらい雰囲気の場合もあるかもしれませんが、躊躇する必要はありません。聞きましょう。

プロジェクトに入って1~2週間は、マリオで言う「スター状態」です。何を聞いても「入ったばかりだからね」で済まされる期間なので、そのスター状態のうちに聞きまくりましょう。

「キャッチアップは何年経っても尽きぬ悩み」 上野 亮祐さん(LTS 取締役)

最近自分も、取り扱うテーマが対自社・対お客様含めて非常に多岐に渡るようになり、できるだけ早いキャッチアップの必要性を痛感しています。ということで、何歳になっても尽きぬ悩みです。私自身の話をすると、特に最近は、マルチタスクで一つのテーマに割ける時間が限られているので、以下の2点を意識しています。

①とにかく類推思考をフル活用して無駄な情報収集の時間を避ける
②仮説を作るための情報収集と、仮説を検証するための情報収集はしっかりわける

①については、「今回のテーマって他に似たようなことなかったっけ」という過去の経験をとにかく活用することで、超ハイレベルな仮説を作る、ということです。そのためにも、インナーマッスルを鍛えるための体系的な勉強(ITとか会計とか法律とか)は、普段からしておかなきゃいけないと思っています。また、他の人の経験も自分の中の疑似経験として取っておいて、普段から類推思考のネタにしておく。頭の中の道具箱は、整理整頓しておくのも同じです。

②については、①でハイレベルな仮説を立てたうえでの話です。体系的な勉強については、とにかくフットワーク軽く大量のインプットをしましょう。その時には、生の情報に触れることが大切です。ここで手を抜くと、いつまでたっても検証に耐えうる仮説になりません。他の人の経験を参考にする場合、一点集中で「この仮説が成り立たないと自分の理解が成立しない」というものに絞って深く理解しましょう。両者がごちゃ混ぜになると、無駄な時間がすごく増えてしまいますし、事実が何なのか、対応すべき課題がなんなのか、がわからなくなってしまいます。

特にプロジェクトにアサインされたら、という前提だと②からでも良いですが、さらにジェネラルな提案や課題解決の場合、仮説の仮説みたいな直観の絞り込みプロセスのために①が大切だな、と考えています。


取材・執筆者

ayumi.oyama

CLOVER編集部員。育休復帰後、CLOVERの立ち上げ・運営に携わる。
主に、記事の企画立案・取材・執筆を担当。仕事と娘2人の育児で毎日がにぎやか。
地元は九州。通訳、翻訳、心理学の勉強を細々と続けている。

編集者

yuya.kaseda

CLOVERの編集・全体監修~メディア企画・運営全般。
SE、テクニカルライターを経てLTSでコンサルタントを経験、現在はLTSのマーケティングGリーダー。
スライド式QWERTY物理キーボード愛好家。

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